この作品は、アトリエをオープンして間もない頃に描いたものです。
アトリエの名前を「bokka」と名付けたとき、それまで漠然と描いていた絵の共通点や、これから描いていきたい世界の方向性をあらためて考えました。
そのとき浮かんできたキーワードが「牧歌的」という言葉でした。

「牧歌的」という響きは、自分の性格や、目指したい世界観にとてもぴったりだと感じました。そして、その言葉から真っ先に思い浮かんだイメージが、「草原で眠る少女」でした。

思い返せば、高校生のときに制作した大型作品も、友人が芝生の上で眠る様子を描いたものでした。ピクニックのようにレジャーシートを広げ、お菓子を並べて、寝転んでもらいながら、その姿を油絵で描いたのです。

今になって思うと、当時から無意識のうちに、自分が本当に描きたい世界を表現していたのかもしれません。
やりたいことというのは、案外、自然とにじみ出るものなのだと感じました。

芝生に寝転び、うたた寝をして、そよ風に包まれながらまどろむ−−
そんなやわらかで、穏やかな感覚を、作品を通して誰かに届けられたら嬉しいです。


【素材】
キャンバス、油彩絵の具

【サイズ】
530×455mm　F10号

【制作年】
2020年

【注意点】
デリケートな作品ですので、強い力を加えたり、落としたりしないようご注意ください。事故が起きましても責任を負いかねますのでご了承ください。市販品ほどの強度はないため、使用を重ねると傷や破損が生じる場合がございます。

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